信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

自分ごとにする

これまでの経験から,どのようなことであったとしても,自分ごとになったときに真剣になります。それまでは,人ごとのように聞き流していたことであったとしても,いざ自分の番になったり自分が担当しなければならなくなったりした場合には,聞き流していた…

シャボン玉は割れやすい

シャボン玉はだれしも子どもの頃に遊んだことのあるものでると思います。石けん水で簡単に創ることができますし,場所を選ばず遊ぶことができます。風に乗って自由に空高く移動していく闊達さに惹かれる不思議な魅力があります。そのシャボン玉は,科学的に…

みんなができること

『学び合い』の考え方では,1単位時間の中でみんなができること,みんなが目標達成できることを求めます。それも,みんなでできることを求めるのです。経験をお持ちの方ならお分かりでしょうが,みんなができることは簡単そうに見えますが,これがなかなか…

相互承認観の第一歩

自分のことを認めてほしいと思うのは誰しも共通した思いなのではないかと思います。自分のことだけ認めてほしいと思うだけでなく,相手のことも認めてあげようと思うことが大切です。相手のことを認めてあげてこそ,相手から自分のことを認めてもらえること…

よく考えます

大学の私の講義では,受講している学生のみなさまに考えてもらう時間を取っています。講義時間の4分の1ほどの時間をとって,その日に話した内容について,あなたなら今,どのように考えるのかを問うています。彼らはよく考えます。そこまで考えているのか…

人間の目

最近のカメラや撮影機能の付いた機材は,きれいな画像を私たちに提供してくれます。デジタル化されているだけに鮮明さやきれいさなどの良さをより強く感じることができます。そんなカメラを使って撮影したらどれだけきれいに取ることができるんだろうと思い…

豊かな自然のある環境

今,カエルの鳴き声が一年の中でもいちばん賑やかに聞こえてくる季節です。南の窓を開けても北の窓を開けてもカエルの大合唱が響き渡ります。カエルが鳴くということはカエルの生息できる環境が整っているということです。長野県でも畑の多いところや下水道…

絶滅の歴史

地球上ではこれまで少なくとも5回の大量の絶滅が繰り返されてきていることが知られています。一番よく知られているのが,今からおよそ6,600万円前にあった中生代と新生代の区切りとなっている大型は虫類,恐竜の絶滅でしょう。原因は当時のユカタン半島に衝…

ゆで卵が生卵に戻る

ゆで卵が生卵に戻ると聞くと,えっ?そんなことができるの?と思われるかもしれませんが,調べてみると8年も前にその研究成果が公表されているからびっくりです。生卵を構成するタンパク質は折りたたまれた毛玉のような立体構造をしているそうですが,親水性…

次の出前授業は小学校第4学年算数の単元「一億をこえる数」(全8単位時間)です。教科書はわくわく算数4年(上)啓林館です。送ってもらった資料から本時の目標を「どんな数でも,各位の数字は10倍するごとに位が1つずつ上がります。10でわるごとに位が1つず…

フィボナッチ数列

フィボナッチ数列と聞くと,6年前を思い出します。理科人なので,どうしても数学からのアプローチよりも理科からのアプローチを考えてしまう自分がいます。フィボナッチ数列,それは理科でしょ,と。フィボナッチ数列を成すフィボナッチ数を取り上げると,必…

字のない葉書

学部の臨床経験科目の講義で受講生のみなさまが模擬授業をしました。字のない葉書を教材とした模擬授業です。どんな内容でしょうか,誰に出そうとした葉書でしょうか,と子ども役のみなさまに語りかけます。それを受けてディスカッションした子ども役のみな…

帰納的にするか演繹的にするか

『学び合い』の考え方を使って授業をするときには,目標(課題,めあて,ねらい)が肝であるとよく言われます。そのとおりです。子どもたちをどのようなゴールに連れて行きたいのかは教師の力量に他なりませんから。 その目標を設定するときには,帰納的なもの…

要請が届いたら,まずすることは?

私たちの研究室の出前授業は,みなさまのご要望にお応えして実施しています。したがって,みなさまの希望される校種,教科等,学年,クラス,単元,内容,単位時間で行います。先生方を対象にしても保護者を対象にしても異学年でも,それも小学校と中学校と…

年平均14回

6月は3回の出前授業をそれぞれ異なる3つの学校で予定しています。要請くださった全国の3学校の関係のみなさまに心から感謝します。私たちの研究室の出前授業はここまで年平均14回のペースで続いていますが,月に3回の要請が来ることはなかなかありません。話…

雲の白さ

曇りの日に空を見上げると雲が見えます。上昇気流によって様々な種類の雲が現れて,私たちの目を楽しませてくれます。雲はどうして白いのでしょうか?中学校第2学年の理科で,雲は水滴であると学びます。水滴って透明なはずなのに,雲になるとどうして色が…

みなさまのご要望にすべて応えています

出前授業というと,一般的には,大学等の専門機関の教員等が,小学校や中学校等の教育機関等に出かけていって授業等をすることを表して言う表現であると思われます。その際,出前授業の内容は,大学等の専門機関の教員等の専門となる分野や領域等を披露する…

獣道

山に入ると,獣道があることが知られています。地質調査にフィールドに行くと,尾根まで上って帰りに調査しながら戻ってくると,いつのまにかどこから始まったのか,周りの草木が倒れていてどこか1本の道のような歩きやすい筋のような通路状の歩きやすい線…

次の出前授業は小学校第3学年理科の単元「電気の通り道」(全11単位時間)です。教科書は楽しい理科大日本図書です。送ってもらった資料から本時の目標を「全員が、次の2つのことについてクラスのみんなによく分かってもらえるように分かりやすく,自分の言…

地上の火山で最も低い火山

日本は火山列島といいますから,火山が至る所にあります。中学校の理科で学ぶ火山は,富士山をはじめとして日本の代表的な火山をいくつも学びますから,実生活と結びついた学習として知識をさまざまな経験とともに積み重ねてきています。学習指導要領では理…

宇宙の向こうは

小さい頃,星の話題になると最後には宇宙の向こうはどうなっているんだろう?という疑問がでたことを思い出します。みなさまはいかがでしたでしょうか?宇宙の果てとか宇宙の端っことかという言い方もした覚えがあります。今,子どもたちに尋ねられても,未…

『学び合い』は演繹的?

『学び合い』の考え方は,誤解を恐れずに言わせてもらえれば,どちらかと言うと,演繹的であるように思います。演繹的であるという表現をする前提として,帰納的ではないというのがあります。プロトタイプ的ではないので,演繹的であると断言するものではあ…

本質を見極める大切さ

私たちはどうしても目に見える表面的なことがらや現象に注目しがちです。それが繰り返されると,どうしても直接的に目にすることがらや現象だけをとらえて自らの価値観からバイアス的に評価するようになります。偏ったというと語弊が生じるかもしれませんが…

稲を育てる

田植えの準備が進んでいる季節です。農家の方々にとっては重労働であろうと推察しています。一言に田植えと行っても,苗を植えるまでには周到な準備が必要です。田んぼになる広い土地を耕します。田んぼに引くための水路を確認します。水を引きながら土を耕…

『学び合い』日本一の学校の校長先生の挑戦

信州大学の教職大学院には実務家教員の先生方が院生の学びを支えてくださっています。附属学校園のみなさまが多いのですが,その中には公立学校を定年退職されたみなさまもおられます。そのお一人の方は,長野県教育委員会で課長をお務めになったあとに公立…

食虫植物

食虫植物と呼ばれる植物が生息しています。世界におよそ860種が生息していると言いますから,私たちの生活の身近な自然の中に見ることがなかなかできないだけに驚きます。いずれもたくみな戦略で獲物を捕らえて栄養としています。小学校と中学校で学ぶ植物の…

温暖化対策

地球温暖化対策として,世界では2つの方法が試みられていると言います。一つは大気から二酸化炭素を直接回収する方法であり,一つは気候を直接冷却する方法です。前者はすでに試みられていて,わずかながらも大気中の二酸化炭素を回収し植物を育てている温…

ダイラタンシー現象

ダイラタンシー現象と呼ばれる自然現象があります。ご存じでしょうか? 身近なところでだれでも目にしている自然現象なのですが,それを科学的な現象として改めて言われてみると,それって何?とかへえーっそうだったんだ,とかなってしまうから不思議です。…

バイアスの心理学

ニュートンという科学雑誌の今年2月号に,バイアスの心理学という特集記事が掲載されていて興味深く読みました。あなたの心にも思い込みは潜んでいる,という副題が付けられていて,読み手を誘ってくれています。記事に依れば,記憶・判断のゆがみやかたより…

惑星が一列に

4月24日に火星,月,金星,天王星,水星がこの順番で一列に並ぶ様子を観察することができました。ちょうど月が三日月のころの現象なので,夕方近くに見ることができた方も多いのではなかったでしょうか。みなさまはいかがでしたか?理科人にとってはなかなか…