信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

消しゴムの文化

本学部では昨日から1週間の試験期間が始まりました。試験期間が始まると,消しゴムの文化の季節がやってきたことを改めて感じます。試験が終わると,一人残らず,机の上の消しゴムのかすを片方の手で集めて机の端に移動させ,もう片方の手に全て拾い出しま…

絵に描いてみたい夏

春先の木々は,新緑と言われるくらいなので黄緑色の新葉の鮮やかさが見事です。新しく伸びてきている葉とそれまでの葉のコントラストが心地よいです。夏になると,今度は,太陽の光を浴びている葉とその陰になる葉の色のギャップによる鮮やかさのコントラス…

大切な五つの心で一隅を照らす

私の通院している医療機関の診察室には,京都青蓮院に掲げられている最澄の言葉「大切な五つの心で一隅を照らす」の色紙が掲げられています。診察を受けながら,いつも目にして気持ちを新たにしています。大切な五つの心一、はい という素直な心一、すみませ…

ミミズ

実家にはかつて小さな畑があり,よくミミズを見る機会がありました。祖父母からはミミズは畑の土を軟らかくするので見つけたら逃がしてあげなさいと教えてもらった記憶があります。昔の人の生活の知恵とも言えるものでしょうが,ミミズは土を食べ,そこに含…

科学的に探究する力を育てる-観察,実験のみ=理科ではない-

理科は科学的に探究する力を育てる教科であることをおととい書きました。観察,実験さえしていれば理科かと問われれば,明らかに「ノー」と答えます。観察,実験さえしていれば理科であるわけではないからです。観察,実験は科学的に探究する力を育てる上で…

科学的に探究する力を育てる-大学編:卒業研究-

教育学部で理科のコース・専科で学ぶ学生のみなさんの卒業研究が,理学部の各学科等で学ぶ学生のみなさんの卒業研究と同じではないか,どこが違うのかが話題になることがあります。確かに,発表だけを見ていると内容的に同じように見受けられるので,両者の…

ミンミンゼミの声が聞こえない

梅雨明けとともに夏がやってきて,セミの大合唱が始まりました。ところが,今年はニイニイゼミとアブラゼミの声しか聞こえません。毎年,長野で常に聞こえていたミンミンゼミの声がほとんど聞こえません。どうしたのでしょう?不思議です。ミンミンゼミは気…

科学的に探究する力を育てる-小学校編:再現できる観察,実験を-

理科は科学的に探究する力を育てる教科です。小学校の学習指導要領では理科の目標の最後の文言は「科学的に解決するために必要な資質・能力を次のように育成する」となっています。中学校の学習指導要領で理科の目標の最後の文言は,「科学的に探究するため…

磁石の不思議

磁石を調べてみるとなかなか面白いことを見つけることができます。私たちはそれを,小学校第3学年で学びます。磁石に引き寄せられるものと引き寄せられないものを最初に学びます。引き寄せられることとつくことは違います。たくさんのクリップに磁石を近づ…

エールを送ります

小学校免許取得を目指す理科教育コース以外のコースのみなさんが,先生役になって観察,実験を演示する場面に挑戦しています。理科の観察,実験を自分でやってみる経験は,おそらく中学校のとき以来ではないかと推測しています。観察,実験に必要な教材を借…

昼夜の大合唱

7月初旬から中旬のこの時期は,日本では梅雨が明けて暑い夏がやってくるときです。当地も先日梅雨が明けました。この時期には,夜になるとカエルの合唱が聞こえてきますし,昼にはセミの合唱が聞こえてくるようになります。キャンパス周辺には田がないので…

昨日は全体ゼミ

昨日は全体ゼミ。久しぶりに全員が元気に勢揃いしたので活気があります。やはり全体ゼミは,ゼミ生全員がそろってわいわいがやがや議論し合う環境が整っていることが大切であると改めて感じます。異学年での学びなので,先輩からの一言もあり,私が語るより…

オープン・キャンパス

昨日は本学部のオープン・キャンパスでした。各コース別に行われた説明会には全国から大勢のみなさまが参加してくださいました。感謝します。私たちのコースに参加してくれたみなさんに対して,少しでも理科の魅力をお伝えできたかなあと独りごちています。…

カブトムシが育っています

本コースの学生のみなさんが,本コールの校舎の一角でカブトムシを幼虫から育てています。どうぞ自由にご覧くださいという一言ともに。粋な計らいです。思わず,立ち止まってしばらく観察させてもらったほどです。知らなかった新たな発見が待っていたことに…

一人の子どもを想定してつくる予想される反応

学習指導案の本時の展開の欄の中に,予想する児童の反応とか予想する生徒の反応があります。そこには,実際の授業を転換したときに子どもたちがどのような反応をするのかを事前に想定した内容を書きます。授業者の発問や働きかけに対するものが一般的です。 …

①何ができたのか,②何が良かったのか足りなかったのか,③次はどうしたらよいか

2017年5月17日の信濃の国からこんにちはを,[『学び合い』教育学]として一部抜粋して再掲します。 一昨日の全体ゼミは,現職の持ち込み課題を基に,『学び合い』授業の終了時に子どもたちがリフレクションに使う評価項目の検討です。課題の達成については別…

『学び合い』の考え方でやってみる授業は?

2020年1月3日の再掲です。 『学び合い』の考え方はあくまでも指導技術・指導方法ではなく,理念であるだけに,学習者観・授業観・学校観を授業者と学習者が共有して行われる授業であり,課題提示の後,教育活動を学習者の選択に委ね,終了時に全員の目標達成…

エラーを起こしたときが勝負

未知なる課題に挑戦するときには,誰しもトライ・アンド・エラーを起こすものです。それは何も小中高の児童生徒のみなさんに限ったことではありません。我々でも,先人でもこれからも同じことです。トライ・アンド・エラーを起こしたときのエラーの処理の仕…

昨日は全体ゼミ

昨日は全体ゼミ。今週も先週と同じグループに分かれての授業づくりです。『学び合い』の考え方を使った課題づくりにも少しずつ慣れてきて要領を体得してきているように思われますがどうでしょうか。実際に長野セミナーで実践しているわけではないので一概に…

魔法の言葉は「一緒にやろう」

『学び合い』の考え方を使うときの魔法の言葉を紹介します。「一緒にやろう」です。『学び合い』ライブで前授業の時のオリエンテーションのときに子どもたちに必ず紹介します。この言葉は,分かった子がまだ分からなくて困っている子に書けても良いですし,…

エウプロンテス・ノビタイ

今朝の新聞で,中国・四川省の1億2500万年前の白亜紀の地層から,恐竜の足跡化石が見つかって新種であることが判明され,命名されたと言うことが報道されていました。全長4メートルくらいの肉食恐竜だとか。日本国内には白亜紀の地層が少ないので,理科人…

答え教えろよ

ずっと以前に,ある都道府県の『学び合い』の考え方で授業をされている学校におじゃまして,『学び合い』の考え方で授業をしているというある学級での授業を参観させてもらったことがあります。『学び合い』の考え方を受け止めているというだけあって,全体…

教師の語った考え方に共感できるか共感できないか

『学び合い』の考え方は,子どもたちの力を信じて子どもたちに活動を任せます。教師から任せられた子どもたちは,それをどのように受け止めるでしょうか。教師の語った考え方に共感できるか共感できないかが,その後の子どもたちの判断と行動の分かれ目とな…

スキーのこつを教えて差し上げます

『学び合い』の考え方は,子どもたちに対して自分の考えや分かった(分かったつもりになっている?あるいは分かったと思い込んでいるだけ?の)ことをアウトプット(外化,可視化,見える化)してもらう授業です。 何度もお伝えしているように,アウトプット…

『学び合い』は子どもたち次第

『学び合い』の考え方の難しさは,先日7月4日にお伝えしました。その難しさは,教師がいかに頑張っても限界があることだからです。『学び合い』の考え方は子どもたちが自分たちで学んでいくのですから,教師がいくらがんばったとしても子どもたち次第ですか…

昨日は全体ゼミ

昨日は全体ゼミ。教育実習の真っ最中での全体ゼミが続いていますので,オース・スタッフではありませんが,いくつかのグループに分かれての授業づくりの2回目です。2回目,3回目となると精度も高まり,より良い目標の設定とゴールの設定がなされます。実…

授業の最後に書く振り返り

相手に分かってもらうためには,その相手にアウトプットしてもらうこと,つまり,①しゃべってもらうか②書いてもらうか③パフォーマンスしてもらうかのいずれかです。だから,聞く側にしてみればいやなことは分かっていますが,伝える側にとってはテストがいち…

子どもたちが身につける子ども観

相手にしゃべってもらうことはなかなか難しいことです。この歳になっても,二者面談でゼミ生に本音をしゃべってもらうことは難しいことですから。2021年2月23日に,教育相談でしてはならない10箇条を記しましたが,どうしてもこちらから相手を諭そうとしてし…

心から願っています

本学で職域接種予約の連絡が届きました。医学部がありますので,医療関係者・医学生のみなさまが安心して業務に邁進できますように。本学部では教育実習が行われていますが,大勢の子どもたちに接する学生のみなさんが安心して教育実習に臨むことができ,授…

地元の新聞に載りました

先日,100%の目標達成を果たした子どもたちのことが地元の新聞に載っていることを校長先生から教えていただきました。当日は,地元の新聞社とテレビの取材があったようで,一生懸命に学ぶ子どもたちの様子をモニターを通しても,はっきりと分かるほど撮…