信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『学び合い』の考え方で20年近く

『学び合い』の考え方を使い始めて,20年近くが経とうとしています。「『学び合い』入門-これで分からない子がだれもいなくなる!-」(拙著,大学教育出版,2010)が出版されてから,14年です。色あせるどころか,ますます『学び合い』の考え方の重要さ,大…

異学年で学ぶこと

異学年の良さは随所で語られていますから,改めて申し上げることではありませんが,その良さは日常的なものであると感じます。私たちの日常生活の中では,自分の周りを見ても,異学年の集団構成ではない集団はまず見当たらないと言っても過言ではない文脈が…

マニュアルづくり

初めてのことに挑戦するときや困ったことになったときに無我夢中で何とかしようとしているときに,思いがけなく,問題が解決することがあります。そのようなときはとても嬉しく,後先何も考えないことが多いのですが,はて,どうやったら問題が解決したのか…

ひらめきはいつ

ひらめきは突然やって来ます。未来の新聞を読むことができればいいなあと願うのと似ているように,いつひらめくのかが分かっていたら対応はもっと違ってくるのではないかと思うところです。ただ,これまでの経験から類推して言わせてもらえると,ひらめきは…

今何をすべきなのか知っていますか?

授業を受けている子どもたちは自分が今何をすべきなのかをよく知っているのでしょうか? その答えを見つけるためには,その授業で学ぶべきこと(何を学んだら良いのか,どのように学んだら良いのか,その学びがこのあとどのように活かされるのか)を自分ごとと…

学生支援のFD

先日,本学で学生支援のFD(研修会)がグループワークによって行われました。それぞれのグループで,さまざまな意見交換が行われましたが,私たちのグループでは学生の指示待ちのことが話題になり,もっと自主性を育てていくことが肝要であること,そのために…

日本でのSTEMの変遷

Socirty5.0の現在,日本国内においてもSTEM/STEAM教育への関心が高くなってきています。従来,学校教育関連は文部科学省がイニシアチブを取ってきた歴史がありますが,経済産業省や厚生労働省が教育への関わりを深めています。STEM/STEAM教育への取組が盛ん…

2つの「学び合い」

本年度の本学科の卒業研究の題目一覧を見ていたら,目に留まった副題がありました。「2つの「学び合い」の授業分析を通して」という副題になっています。学び合いが2つあるというのですから,興味を引くではありませんか。どんな学び合いとどんな学び合い…

会話は大切

会話は重要でかつ大切です。そんなことは,当たり前のことなのですが,どうしても言わなくても分かるだろう,とか言わなくても分かってくれるだろう,という思いがどこかに存在しているように思います。あるいは,表現の仕方や相手への伝え方が十分でなかっ…

理科の授業は問いが命

理科の授業は問いが命です。1単位時間に解決すべき問いをうまく導き出すことができれば,その時点でその単位時間の授業は成功です。と書けば,問いを導き出すことができなければその単位時間の授業は成功とは言えないと言うことです。そのあとに続く,仮説も…

人としてどうなのか

教育基本法の第1条には教育の目的が書かれています。「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」日本において,教育は人格の完成を目指して…

口癖

先日,私の講義を受けている受講生のみなさまから,また先生の素晴らしいが始まった,というニュアンスの発言をもらうことがありました。彼らにとっては,どうも私の口癖のように思われているのかもしれません。自分ではあまり意識はしていないのですが,彼…

出前授業に行った学校のその後

『学び合い』ライブ出前授業の要請を受けることがあります。これまでに1年に平均およそ10回くらいの数です。1回おじゃました学校のその後の様子を聞くことはめったにありません。同じ学校から2回目の要請を受けることがあれば,その後どうですか?と尋ねるこ…

考察を説明する難しさ

理科教育研究,科学研究を含めて,教育研究において考察をする難しさは言うに及びません。教育に限らず,一般的な研究においても同じことであると言えます。考察するからには,その考察を導き出した根拠となるエビデンスが必要です。その教育研究ないしは研…

卒論発表会

昨日は,本学部自然系の卒論発表会の1日でした。これまで取り組んできた4年間の教育研究の成果の一端を披露してくれたのですが,いずれもオリジナリティが随所にちりばめられていてその魅力が溢れていたことが印象的でした。こちらが質問しても的確に回答が…

準備が命

食堂やレストラン関係の仕事をしている方は,店を開くまでの準備が命であるということを聞いたことがあります。食堂やレストランに限らず,食料品を扱う業務に携わっておられるみなさま方は一様にそのようなのではないでしょうか。お客さんが来ると余裕がで…

教育実習でジグソー法を

後期の講義の中で,学部4年生の方と話をする機会があったのですが,いろいろと話し合っている中で,その4年生が教育実習の時にジグソー法を取り入れて授業実践をしてきたことが判明しました。教育実習でジグソー法をすることができることは素晴らしいことで…

ネットワークの中に埋め込まれている知識

私たちの知識がネットワーク化された網目の中に埋め込まれていることがよく知られています。経験に基づく文脈の下で,知識が有効に活用されるのはそのためです。知識を断片的に記憶しようとしたとしても,なかなかうまく長期記憶の中に埋め込むことはできま…

卒業生からの便り

過日,かつて学年主任をしていたころの学校の生徒から連絡が来て驚くとともに,なつかしく話をさせてもらいました。30年も前のことなのに,わざわざ連絡をくれてうれしく思います。その卒業生は,現在,現職教員として教壇に立っています。元気で子どもたち…

消しゴムと会釈の文化

今,後期試験の消しゴムと会釈のときです。いつものことながら,不思議な文化です。卒業後,学校現場の現職には現れたことのない現象なので,この現象は大学生の現象であるとして一般化しても良いのかもしれません。試験が終わると,自分が出した消しゴムの…

テスト期間

今週は学部の後期試験の週です。自分の学びが自分自身のものになっているかどうか,修得できているのかどうかをアウトプットすることによって自ら確かめる絶好の機会です。自分で考え判断したことを,実際に思い通りにアウトプットすることができるかどうか…