信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

できることもたくさんある

できないことが数多くありますが,その一方でできることもたくさんあるものです。みなさんは,どちらを大切にしようとしていますか?言い方を変えれば,話を進めようとするときにあるいは議論を始めようとするときにどちらを優先してないしはどちらを思わず…

わからんかったらその人の責任にするしかない

ある学会誌に,学生の意識調査の結果として,「わからんかったらその人の責任にするしかない」というプロトコルが掲載されていました。それだけを取り上げて議論することは慎重にしなければなりませんが,教育学系の大学に学ぶ一般の学生の意識の一端として…

この授業でいちばん大切なことは何ですか?

「この授業でいちばん大切なことは何ですか?」と聞かれることがあります。みなさんなら,何と答えるでしょうか?私なら,間違いなく,「全員が目標を達成することです」と答えます。おそらく,この授業でいちばん大切なことを聞きたい場合には,教材や指導…

初めてのことに挑戦し続ける子どもたち

初めてのことに挑戦する場合には,誰しも躊躇いがあります。不安もあれば緊張もします。それだけに,自分一人で考えて判断して行動に移す場合もありますが,誰かに相談することもあります。それを払拭する上では,個人的な文脈もさることながら,社会的文脈…

全員が目標達成して当たり前

昨日の続きです。分からないまま授業が終わってしまっている子どもたちを見ると,この授業はおかしいでしょ,と思います。分からなくて終わってしまっている子どもたちを授業者はどうするんだろう,と。おそらく,何も手立てが講じられないまま,終わってし…

授業のときの当たり前

授業をするときには何を当たり前として実践しているでしょうか。『学び合い』の考え方では,みんなでみんなが目標達成できることを当たり前であるととらえています。ですから,みんなでみんなが目標を達成していないことは当たり前ではないのです。だからこ…

もうちょっとがんばってみよう

限界だと思うことはなかなかないものです。限界だと思う前に,もう少しやってみようと思うようにしています。視界に入るものがあるのであれば,すぐそこに見えるところまで,つまりあそこまでがんばってみようとか,あるいはあと○分がんばってみようとか,も…

学修者主体の学びの場を創る会

昨日は学修者主体の学びの場を創る会でした。6名のみなさんが集ってあっという間の2時間を楽しく有意義に過ごす事ができ,有り難く思っています。年末の忙しい中,みなさんにお会いできたことを嬉しく思いますし,集まってくださって感謝しています。昨日は…

全体ゼミ

一昨日は全体ゼミでしたが,今年最後のこの日は2人の3年生の卒論テーマの発表と新しいゼミ長の所信表明が行われました。次の代への引き継ぎが行われようとしています。1年は早いものであっという間に新しい世代へのバトンタッチです。これまで頑張ってきてく…

板書

教育界には板書という言葉があります。授業者が黒板に何をどのように書き留めるのかを言い表した表現です。授業を企画する際に,板書計画というものをつくるくらいです。黒板は生徒の頭の中にある。これは,昨日の学部授業のときに受講生のみなさんがブレイ…

1+1はいくつですか?

「1+1はいくつですか?」と聞かれたらあなたはどう答えますか?算数では答えは1つ,数学では答えは2つ,理科では答えは4つあります。あなたはいくつ答えられますか?学部の学生と大学院の院生にはよく語ってあげる内容です。私が知らないだけであって,実…

教職大学院中間発表会

昨日は,本研究科のいわゆる教職大学院の中間発表会でした。M2のみなさんは15分の発表と25分の質疑応答,M1のみなさんは同期型オンラインによる25分のポスター発表です。M2のみなさんは2年間の自らの実践を時間内にまとめより良い主張がなされていましたし,…

伝えてもらって伝えてあげる

学部4年生(B4)のみなさんの卒論が終盤を迎えようとしているこの時期は,学部3年生(B3)のみなさんの卒論が始まろうとしている時期でもあります。1年の中で,卒論が重なるときです。私たちの研究室には,卒論に4つのハードルがあります。卒論のテーマを決める…

M2のみなさんによるチーム演習

木曜日は教職大学院の日。昨日の教職大学院の日はM2のみなさんによるチーム演習でした。特に,19日(土)に中間発表会を控えているだけに,本番さながらのリハーサルとなり,発表時間は本番と同じ,質疑応答も本番に近い設定となったこともあって,闊達な議論…

降り止まない雪

昨日から雪が降っています。降り止むことがないので窓から見える落葉した樹木の枝にも積もっています。太い枝ですと,枝に沿って上方に積もります。細い枝ですと,枝には積もらず,枝と枝の分かれ目のところにだんご状の丸く積もります。枝に積もるというこ…

私たちが使う4つの会話ケース

私たちは,授業のときに交わされる会話を古田・西川(2001)にのっとって,4つに分類しています。無関心ケース,強制ケース,安易合意ケースそして経験交換ケースです。13日の日本科学教育学会第4回研究会のときのB4のみなさん4人もこの4つのケースを使った…

B3のみなさんによる卒論テーマの発表

昨日の全体ゼミは,B3のみなさんによる卒業研究のテーマについての発表でした。自分の卒論のテーマとそれを決めるに至った背景,つまりどこに問題があるのか何を問題としているのかその根拠はどこにあるのかについて,ここまで調べてきた過程を自分の言葉で…

第4回研究会を無事に終えました

昨日は,一般社団法人2020年度日本科学教育学会第4回研究会(北陸甲信越支部開催)を主催しました。本来ならば,本学部にて対面で執り行う予定で当初は計画を立てたのですが,新型コロナウイルス感染症の状況がなかなか改善しないことからオンライン開催(試…

自分ごと,価値付け,日常生活

昨日1限のSTEMの講義。受講生のみなさんがこの半年に取り組んできたSTEMの授業づくりの発表を聞かせてもらいました。一つひとつが内容の濃い物になっていて素晴らしいです。どれをとっても秀逸になっていることが見事です。教科横断による授業実践とSTEMの授…

M1チーム演習

木曜日は教職大学院の日ですが,先回はM1のチーム演習です。入学以来およそ10ヶ月の間に取り組んで来た成果を1枚のポスターにまとめて,19日に発表することになっています。悩みがあって試行錯誤しながらも今日に至った自らの更新性を語ってくれているところ…

学びの始まり

プログラミング教育の授業を見る機会がありました。本学部附属松本小学校では,児童のみなさんが新教科技術でプログラミングに取り組んでいます。目を見張る限りです。プログラミングでは,「なぜ,できないんだろう?」から学びが始まります。自分がプログ…

STEM教育

本学部附属松本小学校で,新領域「かがく」においてSTEM教育の授業実践が行われています。先進的な教育研究で,全国に先駆けて先鞭を付けるものです。STEMの授業内容を考えるときには,日常生活や実生活における教育課題を考えることがポイントです。STEMの…

○○でなければならない

自戒を込めて。日本の学校教育においては,「○○でなければならない」ことにあふれています。日本の社会がそのようになっていると言っても過言ではないのかもしれません。私もその環境の下で義務教育,中等高等教育を受けてきたのでその感覚が体中に染みこん…

チーム演習

木曜日は教職大学院の日です。先週はM2のみなさんとのチーム演習の授業でしたが,12月19日(土)の中間発表会に向けて準備が佳境に入っています。私たちの教職大学院は,学校現場の教育課題に正対して院生のみなさんが取り組んでくれています。学校実習もM1の…

日本教職大学院協会研究大会

昨日は,日本教職大学院協会の研究大会がオンラインで行われました。400名を超える方々が参加してくださって成功裏に終了しました。はじめてのオンラインですが特に混乱することもなくトラブルを起こすこともなく終日円滑に運営できたのも事務局のみなさまの…

分からないことを認める

ある日の新聞記事に,勉強というのは分からないことに慣れることだと出ていました。なるほどと思います。勉強は分からないからこそ,学ぶのであり,分かったつもりになっているかもしれないと思うからこそ学ぶのではないかと思うところです。分からないと自…

明日も頑張ろう

誰にでも明日も頑張ろうと思わせてくれるものがあると思います。人であったりものであったりします。私にもあります。子どもたちの笑顔であったり先生方の踏ん張りであったり,そのときでさまざまです。自然現象もその1つです。何気ない風景や何気ない動きに…

過去と今と未来をつなぐもの

物を整理しているとひょんなところから思いも寄らなかった昔の物が出てきて,しばらく眺めてしまって時間を忘れてしまうことがあります。40年も前の教室では,自分の得た知識や技能を一生懸命子どもたちに伝えようとしていた自分がいます。教育実習でもそう…

考えてみてください

「時間を取るので少し考えてみてください」と言われることがあります。考えてみてくださいと言われても,考えるに値するだけの知識や経験がなかったりたとえ過去にあったとしても問われたその時点でそれらを想起できなかったりした場合には,何を考えたら良…

オンラインのお陰

同期型オンラインによる授業や会議が増えてきて,使い方に慣れてくるとオンラインを活用した授業参観も可能になってきます。リアルタイムで参観することもできますし,録画した映像を限定配信にすることによって視聴することも可能です。後者の場合,いちば…