信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

ゴールに向かうとき

 単位時間の授業の冒頭で目標が示され,ゴールが分かったときに,子どもたちはそのゴールにどのように向かおうと考えるでしょうか?おそらく,今までに経験してきたことを使おうとするのではないでしょうか?まず何をするでしょう。きっと,教科書を開くのではないでしょうか。教科書のどこを拓けば良いかが分かれば良いです。どこを拓けば良いかが分かっても,そこに書いてあることがらや説明が一度読んで分かれば良いですが,分からないときにはどうしたらよいのでしょう?もう1回読み直して,自分でよく考えるでしょうか。教科書以外で参考にできる資料があれば,それも開いてみるかもしれません。3回目の読み直しを始めるかもしれません。そんなときに,誰かに聞いてみるという方法を取ることができたら,それも隣の子だけでなく,自由に立ち歩いていろいろな子の考えを聞くことができたら,と思います。そんな経験をしている子どもたちはそのアプローチを試みるでしょうが,そんな経験を一切禁じられている子どもたちは挑戦しようがありません。ゴールに向かおうとして,困ったときに誰かに聞いてみるというやり方を一つの経験として持っていることが重要な意味を持つことになると思っています。