信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』は子どもたち次第

 『学び合い』の考え方の難しさは,先日7月4日にお伝えしました。その難しさは,教師がいかに頑張っても限界があることだからです。『学び合い』の考え方は子どもたちが自分たちで学んでいくのですから,教師がいくらがんばったとしても子どもたち次第ですから子どもたちに一人も見捨てないというその考え方が伝わって共有されない限り,成果には結びつかないものだからです。
 考え方を子どもたちが共有できるか否か,共有した子どもたちがその考え方を彼らなりにトライ・アンド・エラーしながらいかに発揮できるかが成否の分かれ目となります。
 子どもたちが頑張るといっても,教師に言われてやるものではないだけになお一層難しいです。教師に言われたからやるというのでしたら,それは『学び合い』の考え方が共有されていることにはなりません。教師にさせられているだけですから,従来の教育と何ら変わりはありません。「答え早く書いて!」の世界からの脱却ができていない状況と同じです。
 子どもたち自身が,考え方を共有することがなければダメですし,折り合いをいかにしたら付けることができるのかも体得しなければダメです。教師だけが張り切っているだけですと,ともすると,教師の頑張りの空回りになって終わってしまいかねません。
 かといって,ただ単に「がんばれ。がんばってやってみよう」と言い続けているだけでは,子どもたちにとっては何を頑張れば良いのか分かりません。それこそ,「(先生ががんばって!と張り切っているんだから)早く答え書いてよ!」と分かった子が分からない子をせかす様子が目に浮かぶようです。