信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

エラーを起こしたときが勝負

 未知なる課題に挑戦するときには,誰しもトライ・アンド・エラーを起こすものです。それは何も小中高の児童生徒のみなさんに限ったことではありません。我々でも,先人でもこれからも同じことです。トライ・アンド・エラーを起こしたときのエラーの処理の仕方によって,そのときの判断者・決断者の真価が問われるのです。
 学校現場で言わせてもらえば,教科等の授業の時にトライ・アンド・エラーを起こすことは避けて通ることはできません。そのトライ・アンド・エラーを起こしたときに,エラーの処理の仕方がその後の学習や人間関係,集団構築に影響を及ぼします。
 しかしながら,エラーの原因を特定することはなかなか難しいものです。結果は受け入れられますが,その結果を導いた原因は何かを決めることは難しいです。
 だからこそ,『学び合い』の考え方では,授業の最後のリフレクションの時に,今日の授業で自分には何ができたのかをリフレクションするのです。自分ができたことが結果に結びついているとしたらその結果は自分の行動が原因である可能性があるからです。
 とすれば,期待した結果であったならば,自分のできたことを次の授業で意識してやることでさらなる結果をもたらすことが予想できます。期待しない結果であったならば,自分のできたことをどのように修正して次のトライをしたら良いかを考え判断することになります。それが『学び合い』の考え方です。
 『学び合い』の考え方は,エラーを起こしたときに考える,そして判断する,その上でもう一度やってみる,を繰り返す授業であると言えます。もちろん,エラーを起こさなければ,それが偶然ではなかったのであることを自ら確かめるために次の授業で意識してやってみます。