信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』の考え方でやってみる授業は?

 2020年1月3日の再掲です。
 『学び合い』の考え方はあくまでも指導技術・指導方法ではなく,理念であるだけに,学習者観・授業観・学校観を授業者と学習者が共有して行われる授業であり,課題提示の後,教育活動を学習者の選択に委ね,終了時に全員の目標達成を評価しリフレクションする授業として行われている授業のことを指します。したがって,『学び合い』の考え方とそれを共有して行う授業は,次のような授業展開を示します。
(1)最初の語り(5分)
今日の授業の目標とゴールを示します。
「みんなができることが大切だ」と語ります。
活動の終了時刻を板書します。黒板の一角に,「できた!」コーナーを作ります。
そのコーナーに全員分の番号を書いて準備します。
(2)探究活動を子どもたちに委ねる(約35~40分)
教師の「はい,どうぞ」によって,子どもたちの探究活動が始まります。
数人のグループになって,一緒に学びます。
分からない人はいませんか?」と,困っている友だちを探して,立ち歩きます。
向こうにもこちらにもグループができて,OKになると解消され,また新しく別なところにできます。
答え合わせを自分たちでして,学びの和を広げます。
分かる子できる子がどんどん増えていきます。
「チームで学修する力」が発揮されます。
(3)最後の語り(5分)
時間になると席に戻ります。
最後に全員の目標達成を評価して,みんなでその結果を確認します。
そして,みんなができるために自分には何ができたのかをリフレクションします(三崎隆:「はじめての人のための中学校理科の『学び合い』」,大学教育出版,114p,2018.から一部引用)。
したがって,『学び合い』の考え方とそれを共有して行う授業には,さまざまな形はありません。