『学び合い』の考え方で全校『学び合い』に取り組んでいる学校に行ってきました。全校『学び合い』に取り組む『学び合い』の先進的な魅力溢れる学校です。子どもたちが素晴らしく,先生方が素晴らしく,魅力が満ちあふれるのはさもありなんという思いを強く持ちます。何より先生方の意思が固く,本気度が参観している者に十分に伝わってきます。幸せな子どもたちです。より一層充実されるよう応援します。
この日は,生活科の単独『学び合い』と全校算数の全校『学び合い』の授業を参観しました。前者は,王道の『学び合い』の考え方で見事にサンドイッチ構造を呈している点,マイ・ゴムロケットになっている点,自己更新を促している点で秀逸な授業と言えます。全編が『学び合い』の考え方で統一され,目標,可視化,ネームプレート,時間設定いずれをとっても文句の付けようがありません。
全国のみなさまのとても良い参考例としてお勧めです。その授業者はと言えば,素晴らしいの一言に尽きます。その人柄はもちろんのこと,子どもたちの学びを徹底して待つ姿勢と可視化の絶妙さは,そう簡単にまねできるものではないほど秀逸です。「どうしたらいいかなあ」と当たり前のごとく発せられますから,文部科学省の教科調査官顔負けです。サンドイッチ構造の最後を締めるリフレクションの語りも抜群です。根底には,困っている友だちを絶対に見捨てないという一貫した信念があり,それが子どもたちに間違いなく伝わっていることに依るものと勝手に解釈しました。
「○○ちゃんへ □□くんをたすけれてえらいね。◎◎より」と,後ろの黒板に子どもたちの直筆のカードが貼られています。「□□くんへ かんがえてできてすごいね ◎◎より」とも。さらには,「◎◎ちゃんへ やりかたをせつめいをのおしえかたがわかりやすかったです(原文のまま)」とも。いやあ,思い出しながら打ち込んでいて,涙が出てきて止まりません。素敵な子どもたちが育っていて,素敵な子どもたちを育てる素敵な先生が揃っていて,光り輝いています。
後者がまた見事です。目標,任せる,リフレクションと,『学び合い』の考え方が勢揃いしていて,学級担任の先生方が全員で担当していて,子どもたちがあっという間にわいわいがやがやになってどこに先生がいるのか注意していないと分からない状況ができあがっています。月に1回のペースだとお聞きしましたが,そのペースでここまでの様態が見られるのですから,先生方の心意気の凄さが十分に感じ取られます。
6年生が「何か困ったことありませんか?」と聞きながらあちこち助けに回っています。別の学年の子どもたちが問題を出し合っています。先生方はと言えば,「全員ができるように。全員ができるように。」と声かけしています。こんな学校が他にあるでしょうか?困っている全校の友だちをなんとかして助けてあげようとしている子どもたちの考えと判断とそして具体的な行動が目に焼き付いて離れません。子どもたちをここまで育ててくださった先生方に敬意を表します。書き切れないくらいの素晴らしさと感動と幸せが満ちあふれた学校です。訪問して良かったと思わせてくれる学校です。
機会をくださった校長先生に心から感謝申し上げます。