信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

問題を出し合う

 目標達成する子どもたちが増えてくると,つまり目標達成できていない子どもたちが限られてくると,初期の頃は,目標達成できていない子どもたちを助けようとして目標達成できた子どもたちが大勢集まってくる現象が現れます。みんなでなんとかしてあげようという気持ちの表れです。そんなときにはどうしたらよいですか?という質問を受けることがあります。
 お勧めしているのは,目標達成を果たした子どもたちが問題を作って解き合うようにすることです。ただし,授業者が問題を解き会いなさい,と指示したとしたならば,それは先生に言われたからやっているだけのことであって,『学び合い』の考え方からするとあまり良いことであるとは言いがたいものです。教師に授業者に言われるまでもなく,子どもたちが自分で考えて判断し,問題を作り合って問題を出し合って問題を解き合っていく姿が現れることを期待しています。『学び合い』の考え方は,子どもたちが考える授業であるからです。
 先日の全校『学び合い』の学校では,1年生の子どもたちがそのような様態を見せてくれていたので驚きました。彼らは先生に言われるまでもなく上級生に勧められたわけでもなく,あくまでも自分たちで考えて判断し,その行動を始めたのですから見事なものです。それが価値ある素晴らしさです。
 子どもたちに聞かれたら,先日の全校『学び合い』の学校の先生のように,どうしたらいいかなあ?先生には決められないからみんなでこれがいいぞと思うやり方を考え出してやってみたらどうかなあと語ってあげたいものです。
 あなたのクラスでは,どうしたらいいかなあの文化が育っていますか?