私の出前授業の時には,目標を達成したときの教師の期待する様態としての回答例を必ずと行っても良いほど,示します。『学び合い』の考え方を使って授業をする場合には子どもたちが自己評価できないと困るからです。換言すれば,『学び合い』の考え方では自己評価できる授業です。ところが,いざ出前授業を始めて見ると,いちばん最初に回答例を見に来るのは,間違いなく,参観している先生方です。事前に資料をお送りしているのですが,本番の文脈での回答例を確認されるのでしょう。子どもたちはなかなか来ません。「遠慮しなくていいんだよ」「答えを見てもいいんだよ。何回見ても,いつみても,誰が見ても,いいんだよ」と繰り返してようやく見に来る子どもたちがいます。一般的には,その教科等を苦手にしている子どもたちです。どうして回答例を見に来ないのか,いつも不思議に思うのですが,理由は2つあるようにおもわれます。一つは子どもたち自身のプライドが許さない,一つは子どもたちの自らの問題解決に自信がある,です。大方は,前者のようです。「遠慮しなくていいんだよ。」「答え見てもいいんだよ。」