信濃の国からこんにちは

信州大学教育学部の三崎隆です。私たちの研究室は『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

これぞ『学び合い』の学校

 『学び合い』ライブ出前授業に行ってきました。興奮してなかなか冷めない一日でした。今回は,私の『学び合い』ライブ出前授業と,おじゃました学校の先生による『学び合い』の考え方を使った授業の参観と,の組み合わせです。第三者的にみれば,どこか何か競っているかのように見えるかもしれません。そうであるとするならば,完全に私の負けでした。
 まず研究授業の学習指導案が秀逸です。授業を受ける子どもたちは『学び合い』を楽しみにしているとか。「やったあ」だそうですから,もうそれだけでわくわくします。単位時間には必ず,全員がの文言が盛り込まれ,『学び合い』のミッションがあり,可視化がなされ,アプローチが子どもたちに委ねられネームプレートで困っている子どもたちが分からない子どもたちが一人もいない状況が構築され,いいんだよの世界が広がります。リフレクションが完璧です。確認テストも完璧です。参観させてもらう前から身震いしています。
 授業は,というともうこれぞ『学び合い』そのもの。感涙します。子どもたちはとても爽やか,主体性,集中力,協調性ともに抜群でわいわいがやがやの見本です。黒板に,みんなで助け合い,全員が問題を解けるようになろうと『学び合い』のミッションが示され,時間設定,可視化,回答,ネームプレートが絶妙で申し分なしです。見事なのはそれにとどまらず,言葉かけが実にエクセレントです。どうしたら相手に分かりやすいかなあ,困っている子がいたら教えてあげていいんだよ,自分にできることは何?自分にできることを考えながら今日もやってみよう,が何度も出てきます。極めつけは,自分が得をする,相手が得をする,そういうふうな関係をつくっていけるといいなあと思います,が授業中に飛び出すのですから,恐れ入りました。『学び合い』の考え方の本質をしっかり持っていて本気度が最高潮に達している何よりの証拠です。加えて,分からないことをいつでもすぐに質問できる文化を持ち,分からないことにすぐに答えてあげようとする文化を持っていることが十二分に伝わってくる環境構成でした。これぞ『学び合い』,王道の『学び合い』です。身近にこのように素晴らしい手本となる最高の『学び合い』実践者がいるのですから,この学校の先生方は羨ましいです。
 私がさせてもらったライブ出前授業は,別の学年ですが,この学年の子どもたちも素晴らしさでは引けを取らず,とても爽やかで集中力,協調性,主体性抜群で実にエクセレントでした。このような子どもたちと一緒に授業ができて幸せです。なんと言っても,困っているお友達コーナーのネームプレートがなくなるのですから,困っているお友だちをひとりぼっちにしないぞという心意気を存分に感じました。言葉だけでは言い尽くせないほど素晴らしさの凝縮したブラボーな子どもたちでした。みなさま,私に幸せをくださりありがとうございました。
 校長室には,「だれかの力になる。だれかの力をかりる。それが生きる力を身につける」と貼ってあるのですから,校長先生には感服します。その姿勢が先生方に,子どもたちに共有されている何よりの証拠と言えます。先生ともっと早く知り合いたかったというのが私に対する最高の褒め言葉です。ありがとうございます!校長先生からお聞きしたところによると,修学旅行に行った第6学年のこどもたち,私が6月におじゃましたときに,あのどうして60で割るの?の子どもたちですが,はじめて会う外国人のみなさまに英語で物怖じせずに語りかけたり見学先々の施設にて係員の方々に「こんにちは」と自分たちから自然に声をかけたりしていたというのですから,凄い子どもたちです。日頃の先生方の御指導が学校外の実生活の中で,ごく自然に出せている証であると思うと,それほど嬉しいことはありません。この第6学年ご担当の先生が,日頃から子どもたちの考えをとても大事にしてくださって彼らが考え判断した行動を大切にされておられるとか。さもありなんです。この先生方にしてこの子どもたちが育つのだなあと大いに納得しています。校長先生はじめ先生方の日頃の子どもたちのためのご尽力に敬意を表します。
 幸せいっぱいで帰路についています。機会をくださった校長先生に心から感謝します。