信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

リフレクションの大切さ

 自分で実際に授業を担当していると,自分の授業をリフレクションする機会はそうそうにありません。受講生のみなさんによるセメスターの最後にある授業評価はその点で良い機会を与えてくれています。授業を受ける側は,そのように捉えていたのかとか,伝え方が十分ではなかったのかとか,次につなげることのできる好観点からの指摘を受けることができて有り難く思います。
 その点,当教職大学院は,院生のみなさんの授業実践を録画するところから始まります。録画することによって,自分で一旦そこで立ち止まって,自らの授業実践を自ら振り返ることができる点が秀逸です。もちろん,リフレクションするためには,それ相応の視点を持っていないと有意義なものにすることはできませんから,リフレクションの視点を持つことも重要です。
 今回の『学び合い』ライブ出前授業で言えば,子どもたちの学びの様子が私に改善への視点を与えてくれました。感謝です。彼らが何に躓いて何を分からないとしているのかをリフレクションすることができたからです。『学び合い』の考え方に則れば,子どもたちを信じて任せますから,子どもたちの学びを他の授業よりもしっかりと観察することができる点が優れています。
 一方,『学び合い』の考え方で進めると,みんなが目標達成できたかどうかが明瞭です。その時点で,自らの目標設定,時間設定,評価方法,環境構成の在り方をリフレクションすることが可能となります。いちばん重要で大切な,授業の最後に何を語るのかもリフレクションできます。それは,全員が目標達成できた場合でも全員が目標達成できなかった場合でも,同じことです。一度,立ち止まってリフレクションをしてみる価値は大きいです。