『学び合い』の考え方を使って授業をするときには,黒板なりホワイト・ボードなりにできた人コーナーを作ったりネーム・プレートを使ってできた人がひっくり返したりする工夫をすることがあります。いわゆる可視化です。外化とも言われます。
その目的は,できた人を可視化することではなく,できていない人つまり困っている人を可視化することにあります。集団の中にいて,困っている人が誰なのかについて誰一人分からない人がいない状況を作り出すことです。
勘違いしやすいのですが,できた人コーナーやネーム・プレートは,目標を達成しているかどうかを把握するためのものではなく,目標を達成していないかどうかを把握するためのものです。同じことのように見えますが,本質は異なります。『学び合い』の考え方は,困っている人を一人も見捨てない教育なのです。