信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

授業が始まるまでが勝負

 『学び合い』は考え方です。考え方であるだけに,共有さえできていれば子どもたちは自ら学びを進めていくことができます。誤解を恐れずに話させてもらえれば,環境構成がしっかりされていれば,オンラインでも十分に成果をもたらすことが可能です。教師が子どもたちのそばに付き添っていなくても大丈夫なのです。
 『学び合い』の考え方の授業観を思い出してみてください。「教師の仕事は,目標の設定,評価,環境の整備で,教授は子どもに任せるべきという授業観」です。肝心なのは,目標と環境構成と評価です。通常,環境構成のそれぞれの場面において,いわゆる教師の出番と称する関わりが極めて多いです。『学び合い』の考え方の場合は,それがありません。
 目標が提示されたら,あとは子どもたちが自ら学び,自ら自己評価し,相互評価します。全員の目標達成に向けて子どもたち自身が自ら動き出すのです。教師の出番はどこにありますか?学び合いとは同音にして異種なる教育活動です。
 もうお分かりでしょう。何度も言われていることですが,『学び合い』の考え方ではない授業では,授業の時に教師の出番がたくさんあって一生懸命になりますが,『学び合い』の考え方の場合は,授業が始まるまでが勝負です。授業の時は子どもたちの出番が目白押しなのです。