『学び合い』の考え方では,授業の最後にリフレクションが欠かせません。リフレクションで,その授業の自分を振り返ります。
その授業で活動した自分の感覚は時間とともに忘れ去られてしまいます。感覚だけでなく,自分の取った行動の意義も,自ら価値づけないことにはあっという間に忘却の彼方に去って行きます。そこで,活動の直後,授業の最後にリフレクションをすることによって,自分の発見した感覚を実感的に捉え,確かにメタ認知していくことになるのです。良かったなあと思うことや驚いたこと,発見したことなどインスピレーションとしての感覚を自分の肯定的な情動を語ったり文字に残したりあるいは意識の土俵に上げたり記述したりするような情動的振り返りを授業の最後に実践することによって,学習者自身に自分の学びやそのプロセスをメタ認知させる機会を保証することが,学びを深めるためにも必要なのです。
学習者全員に対して,深い学びを保証するためには,自己の学びのプロセスを意味づけたり価値づけたり,さらに学びたいことを語ったり記述したりすることが必要なのです。その意味においても,授業最後のリフレクションはとても重要で,かつ大切です。