信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』は演繹的?

 『学び合い』の考え方は,誤解を恐れずに言わせてもらえれば,どちらかと言うと,演繹的であるように思います。演繹的であるという表現をする前提として,帰納的ではないというのがあります。プロトタイプ的ではないので,演繹的であると断言するものではありませんが,間違いなく帰納的な授業ではないので,帰納的ではないと言った方が表現としては適切なのかもしれません。
 何が言いたいのかと言えば,日本の学校教育においては小学校も中学校もほとんどが機能的な授業を行っているだけに,帰納的ではない授業である『学び合い』が受け入れられにくい土壌があるということです。余程の問題意識を有していない限り,あるいは劇的な,そう某県で小学校第6学年と中学校第1学年の異学年『学び合い』の出前授業をしたときにご覧になった現職教員の方が「ブラボー!」と叫んだような,授業展開や子どもたちのその場での変容が認められない限り,素直に受け入れてもらえることは限られているようです。
 帰納的ではない『学び合い』の考え方も,慌てず焦らずしたたかに,いきましょう。