信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

とんでもないことをやっていると思われがち

 『学び合い』の考え方は,日本の学校教育のこれまでの流れからすると,何かとんでもないこと,180度違うことをやろうとしているように誤解されますが,話をさせてもらえるならば実はそうではないことを分かってもらえます。その単位時間の達成すべきことを授業の最初に提示し,教科等によってはそれをめあてとか問いとかという表現で言い表しながら授業を始める場合もありますが,その単位時間の最後には授業冒頭で示した達成すべきことが達成できたのかどうかをチェックするのです。それも全員が達成できたかどうかを,です。他の授業と異なる点は,その最初と最後の間の時間を子どもたちの有能な力を信じて任せることだけです。もちろん,子どもたちの選択できるアプローチは選択可能なように環境構成を図りますから,ある意味では他の授業とあまり異なってはいないとも解釈が可能な要素は含んでいるように考えられます。特に目立つのは,授業冒頭に今日やるべきことを子どもたちに対して明確に示すことでしょうか。従来の授業ではあまり目にする機会がないことだけに,奇異に見えてしまうのかもしれません。しかしながら,それは本来あるべき授業の形です。今日何をやるのかを分からないまま単位時間を過ごすのではなく,今日のミッションとして何をすべきなのかを意識しながら単位時間を過ごすことができることは学ぶ側にとってはメリットの大きいことだからです。