信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

理科の授業の場合

 理科の授業の場合,単位時間の中に観察,実験が組み込まれることが多くあります。自然の事物・現象の中に潜む不思議さを見つけて,それを科学的に探究しながら問いや問題を解決する教科だからです。そうなると,どうしても,その観察,実験が”うまく”いったのかに注目が集まります。その観察,実験によって面白さや楽しさを提供できたのか,満足を得られるようなあるいは理科を好きになってもらえるような観察,実験にできていたのかが注目されるのです。その力量は教師,つまり授業者次第と言うことになります。だからこそ,教材開発や教材研究あるいは観察,実験の工夫に焦点が当たります。
 今日の授業はどうでしたか?と受けてくれているみなさまに尋ねてみると,間違いなく十中八九はそのときの観察,実験についての議論が展開します。そうではなくて,今日は指導法についてどうであったかを聞いているのです,とか今日は問いが解決できたかどうかを議論しましょう,と言っても最後には観察,実験の話題になってしまいます。観察,実験はあくまでも理科の授業では手段ですから,その手段によって到達すべき獲得すべき達成すべきものは何なのかを見失ってはいけません。