信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

15分は短すぎる

 出前授業にお邪魔すると,必ずと言って良いほど,4分の1理論について話をします。経験則ですが,ある教科等を得意にしている子どもたちが問題を解決するために要する時間と,その教科等を苦手にしている子どもたちが問題を解決するために要する時間とではおよそ4倍異なるというものです。たとえば,得意な子どもたちが10分で問題を解決できたとします。その教科等を苦手にしている子どもたちは同じ問題を解決するためには,その4倍の時間,つまり40分はかかるということです。私たちは,全員の問題解決を求めていますので,苦手な子どもたちが問題を解決するために必要な時間を,単位時間の中で確保しなければなりません。したがって,前述の場合には,40分の時間を確保する必要があるわけです。 
 先日お邪魔した学校での私の出前授業本番では,私がしゃべりすぎてしまって,子どもたちに任せる時間を15分の時間しか確保できませんでした。15分の時間と言うことは,その教科等を得意とする子どもたちが4分強で提示された目標を達成しなければならない計算になります。当日は,4つの目標達成を求めましたから,1つ当たりわずか1分の計算です。どう考えても無理です。大いに自戒です。単位時間の導入に相当する時間で,私がしゃべる時間をもっともっと削りこみ,最後の評価の時間ももう少し削らなければならなかったなあ,とリフレクションしています。25分は子どもたちに任せないと,そのためには,最後の評価を10分としても最初の導入を10分以内に終えなければダメということが分かります。当たり前のことを当たり前のようにできなければ。子どもたちの活動時間としての15分は短すぎます。