信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

どの教科でもできる

 私が理科教育を専門にしているだけに,『学び合い』は理科以外の教科でもできるのですか,と聞かれることがあります。返事をするまでに少し間が空きます。私にとっては当たり前のことを聞かれたので,どのような回答を期待して聞いているのか考える時間が必要であったからです。『学び合い』の考え方は,3つの観に共感してもらえることによって取り組んでもらえる考え方なので,教科・領域は問わないものです。理科だけでなく,どの教科・領域でも実践することができます。説明を始めると少し驚かれるようですが,それが『学び合い』の考え方が指導法ではないので,特徴であると言えます。
 『学び合い』の考え方では,授業で彼らに求めるのは全員の目標達成だけです。それ以外は,彼らにすべて任せるので,目標達成のためには,一人で学ぶのか誰と学ぶのかどの教材を使うのかどの順番で学ぶのかどのように学ぶのかを,自分で考えて判断して行動を起こさなければ成りません。教師の指示はありません。全員が目標を達成するためには,自分は何をしたら良いのか,それは自分で考えることです。自分で考えて判断することです。自分で考えて判断したら,行動してみることです。それが全員の目標達成につながれば,何か良かったことがあるはずなので,それをもう一度やってみたら良いのです。何が良かったのかは誰にも分からないので,何が良かったのかを自分で考えるのです。
 それが『学び合い』の考え方なので,何も理科だけでしか使えないことではないので,理科以外の教科でもできるのです。