信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』は全員アウトプットの授業

 『学び合い』の考え方を使った授業は,アウトプットの授業です。そうでない授業,学び合いの授業も含めて,は,インプットの授業です。両者は理解の上で大きな違いがあります。だから,『学び合い』の考え方を使った授業は,分からない子が誰もいなくなるのです。
 普通の授業,『学び合い』の考え方ではない授業と言い換えることもできますが,それは,授業を受ける者が授業者から情報を教授されてインプットしているだけの授業です。もちろん,一部の者はアウトプットします。その一部の者はその教科等の得意な者です。ないしは長けている者とも言い換えられます。その教科なり単元なり内容なりについての知識や経験を豊富に持っている者です。だからこそ,知のネットワークが縦横無尽に張り巡らされています。
 普通の授業では全員がアウトプットするわけではないので,全員が目標達成することは,よほどのことがない限りありません。一部の者だけが,主体的にアウトプットするので,その者たちは理解できますが,そうでない者たちは理解が及ばないのが通常です。
 『学び合い』の考え方を使うと,全員に対してアウトプットを求めます。アウトプットする過程で,分かったつもりだったのがよく分かるようになります。アウトプットする過程で,なんとなくおぼろげだった自分の考えの足りないところや良いところがはっきりしてきます。自分の考えることを相手に分かってもらえるようになります。アウトプットの過程で,アウトプットを受けてくれる相手を探しますから関わりが持たざるを得なくなります。ないしは向こうから近づいてきてくれます。
 学ぶ側に取ってみると,『学び合い』の授業は全員がアウトプットの授業,普通の授業は多くがインプットの授業,の違いであることが鮮明です。