信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』の考え方を共有することの難しさ

 『学び合い』の考え方で授業を実践する場合に難しく感じさせるのは,考え方を以下にして全員で共有するかというyことです。一見,共有しているかのように見えても,それがあくあmでも表面的なものでしかなかった場合には,すぐにほころびてしまいます。共有できていないかとどうかの見極めは,当然のことながら,全ての子が一人も見捨てない強い意思を持ち,全ての事柄をその意思に基づいて判断し,どんなときもいかなることでも一人も見捨てない行動を一貫してとり続けているかどうかです。誰一人としてそれができない子がいないことです。
 どのような具体的な現象が表出するのか抽象的で難しいので,その見極めは困難を極めます。それを分かりやすく具体化するのが,みんなでみんなが目標達成できることです。ただ,形式的に全員の目標達成を果たしているだけでは意味がないので,そうならないように慎重に語ってあげることが大切です。「あなたは本当に友だちを誰一人として見捨てていませんか?」と。「友だちが困っているのに,助けてあげることをあきら馬手いませんか?」とも。

 

4月は授業改善の良い機会

 日本の学校教育に携わる者として,授業改善にとって,4月は良い機会をもたらしてくれます。これまでの自分の教育実践を振り返ったときに,改善を必要とする点があった場合には,新たに試みるきっかけとなるリセットのタイミングを与えてくれるのも4月という節目だからです。私の場合で言わせてもらえば,学生の授業評価がありますから,その評価結果を踏まえて改善する余地のある点を修正して次のセメスターに臨んでいます。ある意味では,先輩たちからの贈り物と言えるかもしれません。その意味では,改善しなくて良い年度はありませんから,毎回より良いであろうと判断できる授業へと改善し続けていると言えます。本年度も授業改善します。果たして,学生による授業評価は良くなるでしょうか?

 

世界で一つだけの

 教育研究はオリジナリティが求められます。それは,研究者だけではなく,博士課程,修士課程はもちろんのこと,学部の卒業研究においても同じことです。世界で一つだけの教育研究でなければなりません。先人が行ったことと同じことをやったり先人が出した成果と同じ結果を出したりしても,それは追試がなされているだけなので,オリジナルな教育研究とは成り得ません。
 ですから,何が課題となっていて,何が成されていないことなのかを調べて,誰もやっていないことまだ行われていないことに挑戦し続けていかなければならないのが,研究です。ただ,興味があるからとか自分がやってみたいからとかだけでは,それがオリジナルなものでなければ先行研究をなぞっているだけになってしまいます。教育に限らず,研究は世界に一つだけのものを追究し続けています。

 

学習者はどう思っていますか

 学会で教育研究の成果を発表する機会があると,必ずと言って良いほど質問されることは,「児童生徒はどのように思っていますか?」とか「子どもたちは,あなたのやっっていることを知っているのですか?」です。自分がやっていることが教育効果を生み出すことは,自分はよく知っています。だからこそ,敢えて実験群まで設定して試みるわけです。しかしながら,自分が教育効果があると信じて止まないことはあくまでも仮説の域を脱していないので,教育研究しているときには子どもたちに語ることは稀です。
 でも,一番重要で大切なことは,子どもたち自身がどうとらえ,どのように判断し,どのように評価していてその後どのように行動しようとするかなのではないでしょうか。『学び合い』の考え方の場合には,子どもたちに事前に伝えます。けれども,STEAM教育の場合にはなかなかそこまでの教育研究はなされていないので実情です。子どもたちとともに歩むときが来ていることを痛感しています。

 

ゼミ生の活躍は嬉しい

 ゼミ生が活躍していることを目にしたり耳にしたりすることは嬉しいことです。本人から直接連絡がなかったにしても,報道で知ったり学会発表や紀要等で知ったりすると,思わず頬が緩んでしまいます。忙しいのに丁寧に連絡をくれたりすると言葉に言い表せないくらいです。自分のことよりも嬉しいので,何度も何度も記事を読んだり論文を読んだりしてしまいます。挙げ句の果てには,周りの方々にそれとなく勧めたり。どこにいてもどんなときでもどんなことであっても,ゼミ生の活躍は嬉しいです。いつまでも応援しています。

 

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オリエンテーション

 昨日から,本学で各学年のオリエンテーションが始まりました。圧巻は,新1年生のオリエンテーションです。建物入り口の受付を先頭にずらっとキャンパス内に列を作って並んでいます。その長さたるや,200m以上かとも思えるほどの長さに目を奪われます。きちんと2列縦隊に並んで乱れないところが,日本の文化の素晴らしいところだと感心します。最後に来た方もちゃんと一番後ろに並びます。凄いなあと思うところです。桜の開花とともに,キャンパス内も一気呵成に賑やかに花盛りです。

 

できない理由を探さない

 松下幸之助さんの言葉「できない理由を探さない」を座右の銘にされている方がおられます。私はできない理由は探さずに,できる理由を探します。それはごく当たり前のこととして毎日を過ごしています。できないことはたくさんありますが,できることもたくさんあります。どちらに着目するかはその方の考え方次第ですが,できない理由を探すよりもできる理由を探して,一歩でも前に進む方が有意義ですし,生産的です。そうは思いませんか?