信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

考えて,判断して,行動する

 私たちは,いろいろな場面で,考えて判断して行動することが求められます。いろいろな場面というのは,決して学校現場だけに限ったことではなく,日常生活のありとあらゆる場と機会において,考えて判断して行動することが求められていることに異論はないでしょう。
 初めての場面であれば,考えてから,判断して,その上で行動を起こすまでに時間がかかるはずです。見たこともない聞いたこともない,まして経験したこともないことなのですから,どうしたらよいか分からないところから始まるのですから,時間がかかって当たり前です。経験を積むことによって,考えて判断してから行動を起こすまでの時間が短くなっていきます。考えてから行動するまで,大学という組織は長いスパンのように思われますが,小学校や中学校の場合には何かあったら,考え始めてから行動を起こすまでの時間は短いことが求められることになります。その意味においても,経験は尊いです。
 学校現場において,様々な諸問題に遭遇したときに,いかにして,考え始めてから行動を起こすまでの時間が短縮できるかがその後の展開を左右するのではないでしょうか。最初は時間がかかったとしても,経験がそれをカバーしてくれるはずです。
 『学び合い』の考え方は,自分で考えて判断して行動することを授業において,子どもたちに求めます。それも,自由に考えて,自由に判断して,自由に行動することを,です。自由に考えたことがエラーを起こすことが多いでしょうが,それを繰り返すことによって,折り合いの付け方を身に付けて,考えてからより適切な行動に近い行動を起こすことができるようになっていきます。