信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

させてみると

 学部の講義ではやってみて,言って聞かせて,させてみますが,なかなかこちらの期待通りの結果をもたらしてくれることはありません。もちろん,期待通りの結果を見せてくれる場合もありますが,100%そうかと言われるとそうではないのが事実として残ります。なかなか難しいものであると感じます。その一因は,やはり自分ごとになっていないことがあるやに思われます。
 やってみて言って聞かせているときには人ごとなのですが,させてみるときには自分ごとになります。自分ごとになった途端に何をしなければならないのかに困惑しているように見て取れます。わずかな講義時間よりもはるかに膨大な自らの生活経験や学習経験の中から記憶に残るものを便りにしながらやり始めますから,自分ごとになったときにはその場限りの付け焼き刃的な知識や経験を持ちだしてくるがために,ズレを生じさせるのが原因ではないかと考えられます。これも,トライ・アンド・エラーの始まりでしょうから,繰り返し試みる必要があると捉えられます。