目標を達成すると,その子は通常,まだ目標を達成していない子に教えてあげます。『学び合い』の考え方を使うと,得意な子が教えてあげるのではなく,一緒にやります。その違いは明瞭です。教えてあげている現象が現れている段階はまだ学び合いであって『学び合い』ではないと言えるかもしれません。
分かった子,できた子がまだ分からない子,できない子のところに行って,教えてあげるのではなく,一緒にやるのです。一緒にやるというのは,一緒に考えることです。一緒に判断することです。そして一緒に行動することです。
分かった子,できた子が教えてあげているときと言うのは,一緒に考えることはしていないはずです。ただ,一方的に自分の分かったこと,理解したこと,できたことを相手に伝えているだけではありませんか?それでは,分からない子,できない子はいつまで経っても分かりません,できません。
分かった子,できた子がまだ分からない子,まだできない子のところに行って,一緒に考え,一緒に判断し,一緒に行動するようになるのが,『学び合い』です。