信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』の考え方は文化です

 『学び合い』の考え方に共感してくださって10年以上も授業実践している実践家と話をしていると,原点に帰ることができます。実践するに当たっては,『学び合い』の考え方が文化であるだけに,子どもたちの共感度や授業中の発話や立ち振る舞いがこちらが期待しているものにまで高まるかどうかは彼ら次第であるというところに行き着きます。
 我々としては,それを文化にまで高めていくために,語るだけなのですがどうやってそれを彼らに共感してもらえるように語るかが授業者の腕となります。入学のときとかクラス替えのときとか,チャンスはあるようでいて彼らのそれまで培ってきた文化の根強さとの闘いになることが往々にしてあるようです。
 文化を変えるには,時間がかかります。箸の文化をナイフとフォークの文化に変えるくらいの変え方なのですから,時間がかかって当たり前かもしれません。ナイフとフォークになれてきたとしても,やはり機会があれば箸がいいと思いますから。文化であるだけにむずしいですよねえというため息まじりの語り口を聞いて,それでもこれまでの良さを持ち続けてほしいと願うばかりです。