信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

偶然か?

 学校現場に現れる現象は種々様々です。それらの現象が偶然に現れたものなのかどうか考えるときがあります。偶然に現れたものなのか必然で現れたものなのかです。その議論に一定の示唆を与えてくれるのが,現象を数値によって表して処理する手法です。その現象がどのくらいの確率で現れるのかを計算して,統計的に処理してくれます。そこに示される確率としての数値は万能ではありませんが,偶然かどうかを理解してもらうためには有効に機能する数値となって我々に示してくれます。この現象が偶然に現れたものではないと言うことを相手に伝えたいときには,頼りになる数値です。学校現場では目の前に現れる現象が偶然に現れたものであるにもかかわらず,必然であるかのように語られる教育研究論文を拝読する機会があるとそんな思いを抱きます。今,目の前で起きている教育現象は偶然なのか,その確率はどのくらいだろうか,と考え及ぶ余裕が欲しいものです。先日の教職大学院の講義でそんな話をしたところです。