信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

振り返り

 授業が終わると振り返りを書くことがあります。

 教育実習でも授業参観に行くと,授業の最後に振り返りの記入を促す実習生の授業をよく見ます。その振り返り,自由に振り返ることによって,そこに記述された内容は自由記述であるからこそ,本音が書かれることが多く真実味を持って受け止められています。

 授業者の評価したい観点が指示されていないだけに,子どもたちの自由意思で書いているからです。ですから,そこに授業者が期待することがらが書かれていたとしたら,それはその授業者による授業効果であると言っても過言ではありません。

 その一方で,自由意思で書いているからこそ,どのような視点から何をどのようにどこまで書いたら良いか分からない子どもたちも多く存在することは事実です。実際にやってみると分かりますが,何も視点を示さずに書いてもらうと,授業者の期待することを書いてくる子どもたちはほとんどいないのが実態です。授業者の期待することを書いてくる子どもたちの記述内容を持って,授業評価に代えようと苦慮するわけです。

 『学び合い』の考え方では,明確に振り返りをしてもらいます。いわゆる,リフレクションです。

 『学び合い』の考え方の場合,みんなが目標達成するために何ができたのか,の1点です。もっと言わせてもらえば,①みんなが目標達成するために自分は何ができたのか,②それは良かったことなのか十分ではなかったことなのか(それは全員が目標達成したかどうかによって評価できます),③良かったとしたら何が良かったのか,十分ではなかったとしたら何が足りなかったのか,④それでは次回はどうしたらよいのか,を振り返ります。それが『学び合い』の考え方です。

 通常,学校現場では授業において,この『学び合い』の考え方を使いますが,この考え方は何も授業だけしか使えないことではありません。授業以外の教育活動でも使えますし,もっと言えば,学校現場以外の日常生活の一般社会の中でも使えます。

 それが『学び合い』の考え方です。