信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

今は何をするときなのか

 フィンランドに学校視察に行ったときのことです。10年ほど前のことになります。あるクラスの授業を参観させてもらっているときに,遊んでいる子どもたちがいました。そのときの先生はその子どもたちの所に近づいて隣に座ると,今は何をするときなのか,今何をすべき時なのかと彼らに聞くのです。今あなたがたがしていることはそれに向かっているのか,とも。彼らが自分で動き出すのを促しているのです。
 北欧では(と,ひとくくりにいっても北欧5カ国では各国で違いはありますが)一人一人が目標に向かって自分で考え判断し学んでいきます。その単位時間で到達すべき目標があれば,その目標に近づくために自分で最善の努力をすることが求められています。北欧の文化に基づいた素晴らしい教育であると考えます。先生が頭ごなしに指導するのではなく,必ず,学ぶ彼ら自身に考えさせて判断を促した上で,自ら行動するのを待つ姿勢はとても参考になります。