信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

『学び合い』は考え方

 『学び合い』が考え方であることは,何度もお伝えしてきているところなので耳にたこができていることかと推測します。考え方であるだけに,特に初めての方にはなかなか理解してもらえない,理解してもらえないというよりももっと具体的な方法を聞かせてほしいと言われることがほとんどです。じゃあ,いったい何をしたら良いのか,授業でどのようにしたら良いのか,と。
 考え方なのでそれに共感してもらうことができたとしたならば,特段,型はないのです。ですから,共感してくれた方々の考え方によって授業が展開します。ですから一見すると,何もせず丸投げしているかのように誤解の基となることがほとんどです。「明日から使える『学び合い』の達人技術」を出版しましたが,それは考え方さえ持っていればそれにこだわる必要はありません。
 文部科学省が方針を示して,現場の先生方に具体的な実践を委ねたとしても,現場からは具体的な事例を求める声が多く出されて指導事例を示すような事例に似ています。
 しかしながら,私たちが行動を起こすのは,方法やスキル手立てではなく目的に共感するからであることがよく知られています。子どもたちの学びの生起,喚起,促進には目的が不可欠ですから,具体的な手法をなぞるよりも自分の考え方を示してあげることが重要でかつ大切です。