生物的領域を学ぶと,必ずと言って良いほど,共通性と多様性という壁にぶつかります。共通性に着目するならば過大般化が起きますし,多様性に着目するならば過小般化が起き始めます。プロトタイプのものをみて即時一般化を図ろうとすると多様性の壁にぶつかってスタートラインに戻されてしまいかねません。プロトタイプとしての一部を見ながら生活経験を積み上げていくと,その素朴概念は強固なものとなって一生涯の概念形成に影響を及ぼし,成人してからも変わらず維持されてしまいますからやっかいです。多様性を受け入れる柔軟な受容体が必要です。