信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

たとえ形だけ整えて表面だけをなぞったとしても

 先日,パラダイム転換について書きました。『学び合い』の考え方では,このパラダイム転換をすることが重要で大切です。パラダイム転換をしないまま,できないまま,子どもたちに任せるとかを表面的に模倣して取り組んでも,絶対にうまくいきません。絶対にうまくいかないというのはありきたりな表現ですが,書物に書かれているような成果を上げることは無理です。
 結局は,教師の根底となる根本的な考え方が何も変わっていませんから,表面だけをなぞっていることが子どもたちにすぐ見破られてしまいます。そうなると,子どもたちにとっては,あああの先生は何も変わっていないんだなあと判断されますから,動きは以前を変わりません。先生からの指示を待つだけです。以前,失敗する『学び合い』という本がでましたが,典型的な事例です。
 子どもたちは,教師の何気ないささいな言動から,その教師の本質的な考え方をすぐに見抜いてしまいます。たとえ形だけ整えて表面だけをなぞったとしても,どこかでちょっとしたなにかの機会に本質が出てしまうものですから,心の底からパラダイム転換を起こさなければ,と考えるところです。