信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

全員が課題達成を果たす要因は何か

 教育の場合,結果を出すことは比較的容易というよりもそれほど難しいことではない(何を持って結果が出たと操作的に定義するかに依りますので一概には言い切れませんが)ですが,その結果がどの要因によってもたらされたのかを特定することは(極めてと言っても良いくらい)難しいものです。『学び合い』の考え方の場合,結果は出ますがその結果がどの要因によってもたらされたのかを結論づけることは『学び合い』の考え方と言えども難しいです。
 全員が課題達成したとします。それも実際にやってみると分かりますが,実は,なかなか容易なことではありませんが,その課題達成がどのような要因によってもたらされたのかを特定することは難しいです。余程の条件制御を試みなければ特定はできません。
 推定の域を出ないかもしれませんが,全員が課題達成を果たしたのは,おおもとをただせば,『学び合い』の考え方が全員の課題達成のために状況如何を問わず全員が助け合うことを求めているから,それも授業者が本気で求めているからなのではないかと考察します。みなさまはどのようにお考えでしょうか。
 全員が課題達成していなくても「今日はみんながよくがんばったから良しです」などと言っていたら,全員の課題達成が果たされることはないと星の数ほどはありませんが何十冊の書物が指摘しています。「なあんだ,○○さんができてなかったけどそれでもいいのか」と集団構成員の全員が思います。繰り返し求められたら,授業者の本気度が子どもたちに伝わります。その成果ではないかと思うところです。