3日間続いて,なぜその結果が出たのか,その要因を特定することは難しいです。『学び合い』の考え方を共有して行う授業では,その典型的な特徴の一つとして,会話の中で経験交換ケースの会話が抜きん出て多く現れます。子どもたちがそれまでに学んできた知識や自分自身の経験を出しながら学んでいく会話です。あるいは相手に対して,学んだことや経験したことを尋ねながら進める会話です。
なぜ,『学び合い』の考え方では,そのような会話が多く現れるのでしょうか。
分かったつもりで終わることなく本当によく分かるまで,つまり平易な言い方をすれば納得するまでということになりますが,探究すること学ぶこと調べること語り合うことが全員に対して求められるからに他ならないように思うのですが,みなさまはいかがでしょうか。
『学び合い』の考え方では,「教えて」と言われて単純に答えだけを伝える会話はありません。もしそれが出てくるとしたら,それは本当に真の『学び合い』の考え方が共有されているのかどうかを疑った方が良いです。単純に答えを言わず,相手の考えを引き出すように尋ねる発話が現れます。不思議なことですが,『学び合い』の考え方の特徴です。
本当によく分かっているかどうかを知るためには,相手にしゃべらせなければ分からないということも自ずと知るようになるのでしょう。自分もしゃべってみなければ分からないということを体得するのです。それに依るのではないかと考えているところです。