信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

外れ値

 先日の学部授業で外れ値が話題になりました。

 測定ミスや記録ミスに起因する異常値ではない限り,なかなか操作的に定義したり厚かったりすることは難しいものです。

 操作的に定義することは可能でしょうが,どのような根拠に基づいているのかを問われたらなかなか納得してもらえる回答を得ることは難しいものです。そもそも,その外れ値が真の値に近いものである可能性がどれだけ否定できるものかと考えたら,首をかしげてしまうかもしれません。測定ミスや記録ミスがはっきりと証明できない限り,その値を意図的に外してしまうかどうかについては,とても慎重に検討する必要があります。本当にその値が外れているのか,それとも平均値自体が大局的に見れば,外れているのかは判断が付かないところです。あくまでも,そのときに集めた母数の中での議論でしかないので,その母数自体が妥当な数であるのかどうかを十分に検討する必要があります。

 いわゆる精密さが求められることになるわけです。

 私たちの教育研究においては,平均値から3SDも外れていたとしても,揺らぎの範囲内として取り込んで処理します。

 そうならないためにも,予備調査が推奨されます。「予備調査は検討しましたか?」と調査前に自らに問うてみましょう。