信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

間違い探し

 間違い探しが難しい事はどなたでもお分かりいただけることでしょう。問題を解いたのに間違っていて,どこが間違っているのかを知るためには,問題を解くよりも労力を必要とします。間違った人から,「どこが間違っているのでしょうか,教えてください」と言われて,どこが間違っているのかを探し始めたことがあるでしょうか。最初から自分でやってみて応えに辿り着いたその道筋と,間違えた人の道筋を照らし合わせてみて,どこが食い違っているのかを一つひとつ確かめていかなければならないからです。いわゆる新旧対照表みたいなものです。自分にできて相手ができない,相手ができて自分ができない,どこが間違っているのか,さて困ってしまいます。その道筋を辿りながら,どこが間違っているのかを確かめる作業というのは,実はものごとを理解する上でとても重要で大切な過程なのです。自動化が起きるので,プロに聞けばすぐに解決するかと言えば,効率よく見つけてあげられるのがプロとは言いがたいところがあって,なかなか難しいことです。本当に困ってしまったら,手段を選んでいる余裕などないので,誰彼ともなく聞いて分かるまでとことんやるでしょう。あの子には聞きたくないなあなどと思っているうちは,必死になっていない証拠かもしれません。

 いかにして必死にさせるか,それが教師の仕事です。

 決して教えることだけが教師の仕事ではありません。