信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

実際にやってみると

 「やってみせ,言って聞かせて,させてみて,褒めてやらねば,人は動かじ」と言われます。山本五十六の言葉であるとされますが米沢藩に伝わる言葉とか武田信玄の言葉とも言われます。教師側の立場になってみると,実際に実践して見せてその目的や意義を語って聞かせて,その上で実際にやってごらんとなるわけです。

 『学び合い』の考え方による『学び合い』ライブ出前授業はまさにそれを実践しています。要望に応えて実際に現地の学校に出かけて行って,実際に私がライブで出前授業をして先生方に参観してもらい,その目的や価値について話しをさせてもらいます。そのあとに先生方から実際に活用してやってもらっています。何回かは梨をさせていただく機会があれば,それぞれの先生方の良さを紹介しています。

 一方,児童生徒側の立場に立ってみると,先生が実際にやってみせてくれて,その目的や意義はもちろんですがそのやり方を丁寧に教えてくれた上で,実際に自分でやってみる過程が必要です。実際に自分でやってみなければ,単に話しとして聞かせてもらうだけですから本当の価値は体得できないのではないかと思うところです。自分で実際にやってみたことが先生から求められているものであるかどうかを評価してもらった上で,あるいは自ら評価した上でその価値に位置づけられているとしたら,はじめて自ら動くときであろうと思われます。教えてもらったことがらの価値を実感できるわけですから。そう考えると,味わい深い言葉であると思います。