信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

困っているときにはすぐに助けてほしいもの

 困っているときにはすぐに助けてほしいものです。そう,スピード感が大切です。昔,某自治体に「すぐやる課」という部署が設置されたことがあります。まさにそれです。困っているときにすぐに助けてもらえないとそのうち時間が経って結局あきらめてしまいます。まわりに困っている人がいたら,すぐになんとかできる方策を模索し困窮している根源を取り除いて挙げることができるようならすぐに解決に向かう努力をします。自分が困ったときにそのようにして助けてくれた人が周りにたくさんいたから,その人たちの様子から学んだことの一つです。助けてもらって助けてもらって助けてもらって,そんな経験を積み重ねていくと,自分にできることがあったら何かしてあげようと思うようになります。助けてもらったときに嬉しかったからです。少なくても,困っている人が諦めてしまう前に,困っている人が諦めて忘れてしまう前に,困っているそのときだからこそ,助けてほしいのです。助けてほしいそのときに助けてあげられなかったら,あとで助けてあげられたとしても嬉しさはぐんと小さくなってしまいます。

 学校現場の教科の授業でも子どもたちは困ることが頻繁に出てきます。困っているときにはすぐに助けてほしいものです。自分が学ぶ場面で困ったときにはすぐにでも助けてほしいと思った経験を嫌と言うほどしてきたから,よく分かります。困っているときに助けてほしいのです。授業が終わってから助けてもらえたとしてもタイミングがずれてしまっています。一晩経ってからでは尚更です。『学び合い』の考え方では,リアルタイムでそれを可能にします。スピード感満載です。

 困っているときにすぐに助けてもらえる,困っているときにすぐに助けてあげられる,それが『学び合い』の考え方です。