伝えたいことがあっても相手に伝わらなければ伝えられる側にとってはあまり意味を持たない結果となります。言語として発すれば相手に伝わるというものではありませんし,文字に残せば相手に伝わるというものではありません。自分の言いたいことを言ったり書いたりしても相手に伝われなければせっかく伝えたいことも価値が高まりません。自戒です。
その人がAさんと知り合いで,かつBさんとも知り合いであるとします。ところが,AさんとBさんはつながりがなかったら,その人がAさんとのことを唐突にBさんに話したとしても,Bさんにとっては何のことを話しているのかよく分かりません。丁寧に話したいことを以前の経緯を踏まえて文脈立てて語ってもらわない限り,何を言ってるの?ということになりかねません。その人の思考の中ではAさんもBさんもつながっていて,自分の履歴の中でAさんとBさんが一つの文脈の下で連続している事実があったとしても,それはその人の思考の中でのことであって,それら一連の思考を一緒に歩んでいる人以外にはなかなか理解できない文脈です。聞いている人,読んでいる人には,何のこと?になって意味を持たなくなってしまうことが困惑させられてしまいます。
『学び合い』の考え方では,話し手には聞き手に分かりやすく説明することを求めますし,聞き手には本当によく分かるまで,納得できるまで何度でも聞くように求めます。『学び合い』の考え方では聞き手がヒーロー,ヒロインです。ですから,聞き手が分かりやすく話してくれる人をいつでもどこでも何度でも探してOKです。
それが『学び合い』の考え方です。