信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

信州大学教育学部の強み

 信州大学教育学部の強みは,なんと言っても,教員全員がそれもすべての授業が同じ方向を向いて取り組んでいることに尽きます。大学院,学部の授業づくりと教育実習の授業づくり及び長野県内の学校現場の授業づくりが連動しています。教科を問わず,どの教科もすべての教科が,です。それは間違いなく,大きな強みです。学部の授業で,いくら強調したとしても,それが教育実習ないしは学校現場の授業づくりと連動していなければ,大学は大学現場は現場となってしまって大学で学んだことが活かされません。それぞれが別の方向を向いていたら,どれだけ力を込めて指導したとしてもその指導がつながらないのです。
 「授業づくりは(学習指導案の形式から含めて)各講義担当の先生にお任せしています」にならずに,全学部統一して取り組んでいる実績は,極めて大きな強みとなっています。ある科目で強調されたことが,別の科目でも同じことが強調されていることはとても意義あることであり,大学として大きな強みとなっています。当たり前のことのように思われますが,それは決して当たり前ではなく,全国でも貴重な取組であることに間違いないと断定できます。
 私の授業だけで強調されることであったとするならば,学生にとっては「それはあの先生の授業の時だけなんだから」と受け流されかねません。たとえそうでなかったとしても,繰り返しどの科目でも同じように指導されていなかったとしたら,週に1回だけでは身に付く程度が全く違ってきます。やはり,私の授業でも他の先生の授業でも,そう,すべての先生の授業で同じ指導がなされることがいかに重要で,かつ,いかに大切であることなのかを認識すべきなのです。
 生徒指導の大原則である”組織的に”が想起されます。信州大学教育学部は,授業づくりに関して,学習指導案の形式が統一され,すべての科目において同じ指導が行われています。それが信州大学教育学部の強みです。