信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

分からないことは分からないそのときに

 分からないことが出てきたら,分からなくなったそのときに解決に至るのが一番好ましい方法です。分からないことをなんとか解決したいと思う気持ちが生じているということは,そのときの分からないことを解決しようとする意欲が最も高まっていることの証だからです。分からないことを解決したいと思う,その意欲は,忘却曲線のごとく,1日経てば半分以下に減少します。2日経てばほとんど意欲は喪失しています。3日も経てば,そんなことあったっけ?今はそんなことよりも別のことをなんとかするほうが優先なんだけどなあと思うほど,忘れてしまっています。あなたには,そんな経験はありませんか?
 勉強も同じことです。分からないことが出てきたらそのときに解決しなければ,解決したいと思う意欲はどんどん減少していきます。減少していくと,解決しようとする気持ちはなくなってしまって,どうでも良くなって終わります。新たな問題がどんどん出てくるので,新たな問題への対応が優先してしまって,そのときの分からないことが後まわしになっていく現象が起きるからです。その繰り返しが悪循環を加速させます。分からないことが,次の分からないことのきっかけを作っていくからです。
 分からないことが出てきたら,分からないことをそのときになんとかすることができる環境を整えてあげることが一番の近道なのです。あとで,という気持ちが生じたら,それはもう解決への道を閉ざしてしまう道の入り口です。その意味においては,いつでも何回でも誰にでも尋ねることのできる環境が整っていることは力強い味方と言えるのではないでしょうか?