信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

査読

 機会があれば,一度,査読をさせてもらえると良いです。させてもらえると良いとは言っても,立候補できる制度ではありませんし,自分がやりたいと思っていたとしても,査読を依頼する側が自分を選んでくれなければ仕方がないことなので,自分の意思とは別のところで作用しているものですから,機会に恵まれるかどうかは分かりません。
 お陰様で,私はその機会に何度も恵まれましたが,実際に査読をさせてもらうと,査読する視点を持つことができますから,だんだんと論文に対する見方や考え方が定まっていくから不思議です。その意味においては,一度と言わず,もし機会があれば断らずに何度も引き受けてみると良いでしょう。
 査読をすると,ああこの論文にはこの部分が足りないなあとかこれが欠けているなあとか,いろいろと勉強になります。いちばんは,この論文のオリジナリティはどこにあるんだろう,と。そうすると,自分で教育研究を進める際に,自分のオリジナリティはどこだろうかと考えるようになりますし,論文としての必要要素も分かってきます。論文と言うよりも,教育研究を進める上での手法や結果をいかにして分析する必要があるのか,ひいては万人に納得してもらえるようにするにはどうしたらよいかがだんだん,そう雲が晴れるように分かってくるから不思議です。
 お忙しいでしょうが,もし機会があったら,断らずにぜひ一度査読をしてみてはいかがでしょうか?お勧めです。