環境が文化を作ることはよく知られています。だからこそ，販売の取り締まりやごみの後片付けなどには，積極的に取り組む様子がよく報道されています。日本独特なことのかもしれませんが，その例として取り上げられているのをよく見ます。
学校現場でよく見るのは，机の上の落書きです。自由な表現の場として，特に白いテーブルの上には独特な表現で描かれていることがあって目を引くことがあります。推薦入試の季節となっていますが，入試担当者の方々が準備の時にはまず消しゴムを持って会場入りすることは当然の所作であるかのようになっています。会場準備では，清掃とともに机やテーブルの上の自由奔放な表現を取り去ることをするのです。本学も同じように，入試の準備が始まります。
ところが，どこに行っても，机の上は何も書かれていないのです。小さな教室のみならず，大きな教室の端から端までどのテーブルも何もありません。それだけで，本学の学生の質の高さを感じ取ることができたような気になるから不思議です。消しゴムは必要ないのか，と新たな文化に出会ったような爽やかな感じを覚えます。
環境が学生を育て，その学生が代々と引き継いでいって文化を創ります。本学の良さの一つを発見しました。
