信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

相対的な評価

 スポーツの陸上競技や水泳競技の個人競技のように絶対評価としての基準がある場合には,その基準に照らして絶対評価がなされます。しかし,そうでない場合には,同じスポーツであったとしての相対的な基準に基づいて評価されるものもあります。相対的な評価基準によって評価が成される場合には,相手より少しでも自分があるいは自分のチームが勝っていれば良いわけです。教育に限らず,一般的に言動が評価される場合には,相対的な基準が判断のよりどころとなります。ある人にとっては,良いと評価されたとしても他の人にとっては悪いと評価されることは普通に存在することです。その逆もあります。全然ダメだと評価される一方で,同じもの同じことがとても良いという評価を受けることもよくあることです。論文を査読してもらうに当たっては,論文の内容に関してある程度知識を持っている人に査読してもらえるような推薦制度を設けている学会もありますから,それはそのような意味を含みます。細分化された評価基準が公表されていてできるだけそれに基づいた客観的な評価が行われる努力が続けられることが大切となってきます。評価される側にとってはなかなかやっかいなものです。もちろん,評価する側にとってもなかなか難しいことです。