信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

相手の考えが自分と違ったとき

 どのような話題でも良いのですが,相手の考えや意見が自分と違っていたら,あなたならどのような対応を取るでしょうか?
 先行研究では次のようなケースを示してくれています。
無関心ケース:相手の言い分を無視するか,無関心に自分の関心のあるテーマだけを勝手に語る。会話にならない。
安易合意ケース:相手の言い分の根拠も聞かず,安易に合意して相手の言い分を受け入れる。
強制ケース:相手の言い分が何であれ,自分の価値観を相手に理解してもらおうと必死になる。
そして,経験交換ケースです。相手の言い分の根拠を聞いて自分の考えについて根拠を説明しながら折り合いを付けながらより良い方向を模索しながら語り合う。
 私なら,まず,自分の考えの優越性をこんこんと訴えることでしょう。この歳になっても,いまだに,自分の価値観を優先的に相手に理解してもらおうと必死になる自分が存在することに気がついてハッとします。いわゆる,価値観の押しつけです。自然に声高になり,諫められます。一人になって冷静にリフレクションすると,恥ずかしくて真っ赤になってしまいます。
 相手の考えには,その背景となる知識や経験があるはずです。それも豊富な。自分の知らない。それを根拠にして語ってくれているのですから,それに基づいて考え直してみると,相手の考えにも必ず一理あるはずなのです。感情的にならずに,その考えの良いところはどこかを探し出す試みをする努力を厭わないことが肝要です。それが折り合いをつける秘訣なのですから。
 とは言っても,一朝一夕にはなかなかできません。自戒です。