信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

異動に伴う折り合い

 教員に異動は付きものと言われます。中には20数年も同一校に勤めているという方もおられるようですが,一般的には同一校勤務年数というのがあって,一定期間を経ると異動することになります。異動した最初の年度は,苦労がつきません。それまでの経験が存分に生かされる場合もあれば全く役に立たなくなる場合もあって,いかにより良く適応できるかで頭を悩ませることが多くあります。異動先で初年度に奮闘努力されているみなさまにエールを贈りたいと思います。
 自分は何をやるにもはじめてで,周りは何をやるにも経験済みなのですから,周りの当たり前が自分にとっての当たり前でないことがズレを生みます。そのズレを埋めるためには自分が周りに寄り添っていって折り合いをつけなければならないのですから,苦労を察します。
 何年も同じ職場にいるようになると,今度は立場が逆転します。新しく異動してきたみなさまとのズレを自分が埋めるような努力をしなければならないと思うところです。当たり前でないことを当たり前にできるように,いろいろなことに耳を傾けて,改善を図っていく必要性を感じます。
 『学び合い』の考え方に取り組んでいる学校に異動されたみなさまの苦労も察します。それまでの経験をいかにして『学び合い』の考え方と折り合いを付けていくのかは悩ましいことかもしれません。その意味においては,1年目の方が『学び合い』の考え方に挑戦するとお聞きすると,一も二もなく応援したくなります。授業実践の試みの素晴らしいところを一つでも多く見つけて,お伝えしたいと思っています。
 チャレンジすることというのは年齢を問わず場所を問わず時間を問わず,尊いことです。