信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

エラーは学んでる証拠

 仕事をしていると,特に初めて取り組む仕事の場合,どうしても分からないことが出てきます。今はとても良い時代なので,Webを検索すればおおかたのことは解決しますが,それでもローカルなことや漏洩してはならない情報を伴う作業などは検索しても解決に至ることはまずありません。エラーを起こします。
 なんとかしなければと焦って,知人にメールを発信して質問します。すぐに返信があると本当に嬉しいです。今,困っているからです。ところが,解決しません。そうなると,次の知人にまたメールを発信します。それでも解決しない場合は,また次の知人にメールを出します。そんなことはよくあります。あきらめれば,仕事が滞って周りに迷惑をかけることになりますから,諦めることはできません。分かるまで何度でもどなたにでも尋ねます。
 学校の授業では,そんなことを認めてもらえているでしょうか?そんなこと,というのはエラーを起こすことです。それも繰り返してエラーを起こすことです。いったい,何回までエラーを認めてもらえるのでしょうか?前にも書きましたが,一般的には,エラー1回でアウトではないでしょうか?『学び合い』の考え方では無制限です。エラーを繰り返しているうちに,エラーの回数を減らすことのできる術を体得できていくようになります。手段目標分析と呼ばれます。理科でエラーの回数が減ったからと言って,算数・数学で同じように減るとは限らないので難しいところです。
 エラーを起こしたとしても,それはあくまでもその子どもたちが学びの過程の一場面であることを肝要に認めてあげられるような”待ち”の気持ちを持つことができるようになるといいなあと思うところです。エラーは2回まで,などと限定すると子どもたちは萎縮しますから,何度でもエラーしていいんだよ,エラーは学んでる証拠なんだから,と言ってあげましょう。