信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

授業で大切なこと

 私の経験上の話です。日本の学校教育は,授業においては必要な情報を説明しますし児童生徒に対して必要な体験をさせています。しかしながら,それを理解できたかどうかは,家に帰ってから自分で勉強して確認しなさい,というスタンスです。理解できたかどうかは定期試験で確認しますよ,というスタンスです。その定期試験も,実際に授業で学んだことを使った応用問題です。授業でやったことが理解できているかどうかを直接確認する定期試験など私は見たことがありません(私が受けた授業の限り)。だからこそ,成績が悪いのは,あなたが家で勉強しなかったからだ,教師はちゃんと授業で必要なことを取り扱ったんだから,というスタンスです。
 それっておかしいと,ずっと思ってきました。今でもおかしいと思っています。これからもおかしいとずっと思い続けます。
 授業で大切なことは,授業で取り扱って学んだことが本当に修得できているのかどうか,理解できたのか,自分一人でできるようになったのかを,その単位時間の中で確認し,修得できる,理解できる,自分一人でできるようになることであることを疑いません。それも,一人残らず,です。40人いたら40人全員が修得できる、理解できる、自分一人でできるようになることであるということについて疑いの余地はないと考えています。
 私は授業でやるべきことはやって責任を果たしたから,あとはあなたが家に帰ってから勉強するものだから,あとは自己責任だよ,などと言うことのないように。