信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

いちばん悩むこと

 『学び合い』ライブ出前授業の要請をいただいて,『学び合い』ライブ出前授業をどのように実践しようかと考えるとき,一番悩むことはどのような目標にしようかということです。換言すれば,その授業のゴールをどこに設定しようかということです。それが一番重要で,かつ一番大切なことだからです。
 子どもたちにどのような資質・能力をその単位時間で修得してもらいたいのか,私の腕の見せ所となるポイントです。知識及び技能なのか,思考力,判断力,表現力等なのか,それとも学びに向かう力,人間性等なのか,考えます。当該の教科書会社が公開しているWebの年間指導計画を見ます。たいがいは1単位時間の中に2つの資質・能力の修得を目指すように設定されています。それって本当にできるのか?とまず疑ってかかります。40人も2つの資質・能力が修得できたかどうかを当該単位時間内で評価するのは無理だろう,と。
 核となる,芯となる,本当に子どもたちに修得させたい資質・能力は何なのだろうか,ともう一度考え直します。一つに絞って決めます。時間をおいて,冷静に考え直します。その過程を経て,最終的に決定に至ります。目標が決定したら,あとはそれほどの時間と労力を必要とすることはありません。『学び合い』の考え方であろうがなかろうか,授業づくりでいちばん大切なことは目標の設定です。